<2001/05/09日本経済新聞>
富士山 低周波地震最多に・・・気象庁「地殻など異常ない」
火山活動が活発化してきている富士山で、4月30日にマグマの動きに関連するとされる「低周波地震」が67回起き、1日の地震回数としては1987年の観測開始から最多となったことが8日、気象庁の観測で分かった。同庁では「地殻変動や震源の移動などほかの異常は見られず、すぐに噴火ということはない」としているが、活動の推移を注意深く見守っている。
富士山では昨年秋ごろから低周波地震が急増。今年に入って地震回数は落ち着き、3月には地震活動や地殻変動などが起きた火山「異常火山」から外れたが、4月には1カ月の地震回数が100回を超え、再び「異常火山」とされた。5月に入ってからも地震がやや多い状態が続いている。
今回、集中して発生している地震の震源も従来同様、山体の北東側深さ15キロ付近に集中。同庁火山課は「地震回数の増加だけでは何とも言えないが、推移を注意深く見守る必要がある」としている。
…………………………………………
昨年11月も本年4月と同様太陽活動が活発で、太陽表面にフレアが頻発して起こった。
富士山の低周波地震と太陽の黒点活動は明らかに一致している。
<2001年1月31日付 朝日新聞朝刊より>
太陽表面で大きなフレアが発生すると必ずM5クラスの地震が頻発する。参考に最近の日本近海におけるM5以上の地震を記載する。4月はM5以上の地震が10回発生しているが、5月はフレアが一旦おさまったため、1回しか発生しなかった。
M5.0以上の地震(3月24日以降)
月 日 時間 場所 マグニチュード 深さ
3.24 15:28 安芸灘 6.7 60k
3.25 6:25 三陸沖 5.3 ごく浅い
3.26 5:41 安芸灘 5.2 50k
4. 3 4:54 青森県東方沖 5.4 60k
4. 3 23:57 静岡県中部 5.3 30k
4.12 16:02 福島県沖 5.3 40k
4.14 08:16 釧路沖(北海道) 5.4 50k
4.15 8:28 鳥島東方沖 6.5 10k
4.17 9:40 千葉県東方沖 5.2 30k
4.23 22:56 紀伊半島沖 5.6 430k
4.25 23:40 日向灘 5.6 30k
4.27 2:49 根室半島南東沖 5.9 80k
4.30 11:02 北海道東方沖 5.3 30k
5.21 14:25 三陸沖 5.1 ごく浅い
近年の地震(M7以上)
年 月 日 場所 マグニチュード
94.10.4 北海道東方沖 M8.2
94.12.28 三陸はるか沖 M7.6
95.1.17 阪神大震災 M7.3
00.10.6 鳥取県西部 M7.3
……………………………………………………………………
○2001年6月の太陽表面の黒点数
年 月/日 個数
2001 06/01 58
2001 06/02 99
2001 06/03 99
2001 06/04 96
2001 06/05 106
2001 06/06 119
2001 06/07 129
2001 06/08 142
2001 06/09 168
2001 06/10 159
2001 06/11 173
2001 06/12 171
2001 06/13 160
2001 06/14 180
2001 06/15 186
2001 06/16 191(本年4月以降最大)
2001 06/17 178
2001 06/18 153
2001 06/19 141
2001 06/20 136
2001 06/21 144
2001 06/22 151
2001 06/23 155
2001 06/24 145
2001 06/25 131
2001 06/26 114
2001 06/27 107
2001 06/28 89
2001 06/29 74
2001 06/30 65